平成20年度 E-ディフェンスを活用した減災対策推進事業
県と
(独)防災科学技術研究所(外部サイトへリンク)は、共同研究を通じて減災のための対策・研究を推進しています。三木総合防災公園に立地する
実大三次元震動破壊実験施設(外部サイトへリンク)(E-ディフェンス)を活用するもので、昨年に引き続き、E-ディフェンスによる超高層建築物(30階建て相当)の上層階の長周期地震動による揺れを再現する振動実験を通じて、本年度は特に家具の様々な固定方法を試行することで室内空間における地震時の危険性、家具の転倒などに対する地震対策の効果を検証・評価しました。今後、家具等の個別の動きを映像等で記録・検討することで、有効な固定方法等の啓発に活用していきます。
- 実験施設
実大三次元震動破壊実験施設(通称:E-ディフェンス)
兵庫県三木市志染町三津田西亀屋1501-21
- 実験主体
兵庫県・(独)防災科学技術研究所《共同実験》
- 研究テーマ
大振幅を生じる地震時高層建物の居室内安全確保に関する実験研究
- 実験日時
平成21年2月5日木曜日15時00分~
平成21年2月6日金曜日15時00分~ (一般公開)
- 実験内容
- (1)実験手法
2層鉄骨架構の直下に積層ゴム(2層)とコンクリート錘を組み込み、揺れを増幅する。
- (2)床応答レベル
南海地震を想定した長周期地震動による高層建物解析をあらかじめ行い、高層階の床の揺れ(最大振幅約300cm〈片振幅約150cm〉)が生じるように、試験体を共振させる。
- (3)実験での主な検証項目
長周期地震動による超高層建物上層階内の事務機器、家具、什器等の挙動の解明と地震対策の効果の検証
- (4)試験体の概要
5階の鉄骨試験体の下に積層ゴムによる増幅装置を組み込み、試験体内の居室に超高層建物の揺れを再現(全フロアーに30階床相当部分の揺れ)
- 試験体1階: 介護室(キャスター付きベッド、車椅子、システム建具 等)
ベランダガーデニング(藤棚、壁掛け、屋外用テーブル 等)
- 試験体2階: 居室(本棚、テレビ 等) *床条件や配置方法による被害比較を検証
- 試験体3階: オフィス(フリーアクセス床、移動書庫、コピー機 等)
- 試験体4階: サーバー室、免震床室
- 試験体5階: 食器棚、たんす、本棚の地震対策(転倒対策)に関する総合検証
*家具等の転倒対策の手引きとなる体系的な基礎データを取得
- 試験体屋上: パラボラアンテナ、エアコン室外機 等