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北播磨地域の地場産業である播州織を生産する西脇市の東播染工(株)は、加古川市の靴下メーカー、田中繊維(株)と手を組み、製造時に発生する残糸を活用した靴下のブランド「SAYUU」を立ち上げました。開発の経緯を代表取締役専務の竹内康平さんに聞きました。(取材・文 本紙編集部)
Q.製品開発のきっかけは。
播州織は、先染めした糸を使い平織りなどで生地を製造する工程で糸が残ってしまいます。それらを有効に使い切る方法として、日常的に使える靴下に加工することを思い付き、同じ展示会に出展していた田中繊維さんに話を持ち掛け、2023(令和5)年5月に取り組みをスタートしました。
Q.工夫した点は。
靴下は編んで作るため、同じ糸でも播州織とは仕上がりの風合いが変わります。色や素材が異なる約300種の糸から靴下に適した糸を選定し、半年かけて試作を5、6回繰り返し、12月に完成しました。綿の糸を使ったさらりとした履き心地のものや、シルクのものなど5種をオンラインショップで販売しています。製品をきっかけに、県内の地場産業に興味を持ってもらえればと思います。
東播染工が織り上げたブランケットの残糸で作った靴下。
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