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基礎体温とは、生命維持に必要な最小限のエネルギーしか使っていないときの体温のこと。起床後寝たままの状態で、舌の裏側の付け根に婦人体温計を当てて測定します。女性のからだはホルモンの影響で、周期的に基礎体温が変化します。基礎体温からは次の月経予定日や妊娠しやすい時期、さらには妊娠の可能性も予測できます。
自分のからだのリズムとコンディションを知るために、基礎体温を活用しましょう。なお、女性の基礎体温が正常のパターンからはずれているときは、ホルモンバランスの乱れや妊娠している可能性があります。基礎体温表をもって婦人科を受診することをおすすめします。
【図1:基礎体温の測り方3つのポイント】
朝起きたらすぐに測ろう 毎朝起きてすぐに同じ時間に測るのが理想です。夜勤などで起床時間がまちまちな場合でも起床後すぐに測りましょう。とにかく続けることが大事です。
基礎体温表を付けよう 基礎体温表に記録しましょう。基礎体温表は病院や薬局、インターネットでも手に入ります。まずは1周期分(月経初日~次の月経初日)、続けてみましょう。
気づいたことはメモしよう 体調が悪かった日や夜更かしをした日、性交があった日など、いつもとは違うことがあった場合は一緒に記録しましょう。どのようなことが体温に影響するのか分かります。
基礎体温表は
こちらからもダウンロードできます
【図2:基礎体温で分かること】
「性感染症」が増えています。性的接触を介し感染する「性感染症」ですが、感染しても無症状であることが多く、治療に結びつかないケースや知らないうちに周囲に感染させるケースもあるので、特に注意が必要です。
性感染症が
怖い理由は?
予防方法
とは?
心配がある場合は
どうしたらいいの?
プレコンセプションケアにおいて、ワクチン接種は極めて重要な役割を果たします。感染症から完全に身を守ることはできませんが、打つことで予防できるものもあります。
適切なワクチン接種は、単に今のあなたの健康を守るだけでなく、将来のあなたも、また妊娠して生まれてくる赤ちゃんの健康も守ることができる第一歩となります。
ワクチン
接種は
どうして
必要なの?
【図:ワクチン一覧】
ワクチン名 | 対象疾患 | 推奨年齢 | 接種のタイミング |
---|---|---|---|
麻疹・風疹混合 (MR) |
麻疹(はしか)・ 風疹 |
1歳以上の未接種者 | 妊娠1ヶ月前までに |
水痘 | 水ぼうそう | 1歳以上の未罹患者 | 妊娠3ヶ月前までに |
B型肝炎 | B型肝炎 | 全年齢(特に出産年齢の女性) | 妊娠前〜妊娠中 |
流行性耳下腺炎 | おたふくかぜ | 1歳以上の未罹患者 | 妊娠3ヶ月前までに |
HPV | ヒトパピローマ ウイルス感染症 |
小学6年生〜高校1年生相当の女子(公費)、 12〜26歳推奨 |
妊娠前 |
インフルエンザ | インフルエンザ | 全年齢(特に妊婦や妊娠予定者) | 流行期前(妊娠中も可) |
母子健康手帳でワクチンの接種歴を確認して妊娠を考える前に接種しよう
事前の抗体検査を受けよう 事前に検査することで不要な接種を避け、効果的な接種計画を立てましょう。
接種間隔を確認しよう 生ワクチン接種後は妊娠を避ける期間がありますので確認してください(例:1〜3ヶ月)。
副反応の理解と対策をしよう 重篤な副反応のリスクは低いですが、一般的な副反応として発熱、接種部位の痛みがあります。
かかりつけ医と相談しよう かかりつけの医師に個人の健康状態や既往歴に応じて相談しましょう。
年齢や過去の接種歴を確認しよう 推奨年齢を過ぎていても、未接種の場合は医師と相談の上で接種を検討しましょう。
複数回接種が必要なワクチンのスケジュール管理をしよう HPVワクチンなど、複数回の接種が必要なものは計画的に行いましょう。
「身近なことです。性感染症~大切な人を感染させないためにあなたができること」/政府広報オンライン
ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
HPVワクチン/兵庫県
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/vaccine_lp.html#tmp_vaccination_hpv
学校や職場での定期健診や婦人科検診をきちんと受けて、健康を管理しましょう。また最近の新たな不妊のリスクとして「歯周病」が報告され、妊娠にも悪影響を与えることがわかっています。歯科検診も忘れずに受けましょう。
体調不良や違和感が続くときは、医療機関を受診しましょう。かかりつけ医を持つことも大切です。
【図:大切な検診の一覧】
検診名 | 対象疾患 | 推奨年齢 | 理想の頻度 |
---|---|---|---|
一般健康診断 | 生活習慣病全般 | 全年齢 | 年1回 |
歯科検診 | むし歯・歯周病など | 全年齢 | 3-6ヶ月に1回 |
婦人科検診 | 子宮頸がん | 20歳以上 | 2年に1回 |
婦人科検診 | 乳がん(※) | 40歳以上 | 年1回または必要時 |
貧血検査 | 鉄欠乏性貧血など | 特に女性 | 1〜2年に1回 |
甲状腺機能検査 | 甲状腺機能異常 | 症状がある場合 | 必要に応じて |
「乳がん」は、月1回、セルフチェックをしましょう。お風呂やシャワーのとき、石けんがついた手で触れると乳房の凹凸がよくわかります。月経がはじまって1週間前後のタイミングでやってみましょう。