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1 調査概要について
1 調査目的
当該調査は、震災10周年を契機に、特に疑義が生じていた死者数について、死者の氏名・性別・生年月日等を収集して二重計上を排除する
方法により検証作業を行い、併せて、死因や死亡時年齢等の各種統計データを取りまとめ、今後の防災体制の充実・強化に資する基礎資料と
する。
2 調査方法
本調査は、旧被災12市4町(13市)を対象として実施した。
3 調査項目(10項目)
・氏名 ・性別 ・生年月日 ・被災住所地 ・主たる居住地 ・死亡日
・死亡時年齢 ・直接死、関連死の区別 ・死因 ・国籍
4 調査期間
・ 期間 :平成16年9月22日~平成17年3月31日
・ 分析・集計期間:平成17年4月1日~平成17年11月30日
5 調査結果の概要
(1)死者数:6,402人(男性 2,713人、女性 3,680人、不明 9人)
(注)不明9人は、神戸市において被災した身元不明者である。
(2)死亡時年齢:・平均死亡時年齢58.6歳
・65歳以上の割合 49.6%
・年代別死者の順位 (1)70歳代(1,268人)
(2)60歳代(1,217人)
(3)80歳代(1.074人)
(3)死因(直接死(5,483人)に占める主な死因の内訳)
:(1) 窒息・圧死 72.57%(3,979人)
(2)外傷性ショック 7.75%( 425人)
(3) 焼死 7.35%( 403人)
(4)直接死・関連死(県内6,402人)
:直接死 5,483人(85.65%)、関連死 919人(14.35%)
【参考】これまでの死者数の考え方について
(1)死者数
・現在、消防庁の公表している死者数は、6,401人(県外を含めると6,433人)であり、直接死及び関連死の総数である。但し、直接死及び関連死
の内訳は、公表していない。また、自殺者は含まれていない。
(2)考え方
・災害による人的被害については、被災地で計上する(被災地主義)のが災害報告の原則である。
・関連死については、震災と相当な因果関係があると災害弔慰金判定委員会(市町で設置)等において認定された死者
(例:震災によるストレスが原因で死亡)である。(阪神・淡路大震災で初めて認められた概念である。)
2 調査結果について
1 死者数
(1) 二重計上によるものとして、神戸市において計2人の重複計上が判明した。
【原因】同一の犠牲者について、直接死と関連死でそれぞれ異なるデータで登録されていたため、二重計上をチェックできなかったことによる。
(2) 計上漏れによるものとして、次の3人の震災死者について、被災地で計上されていないことが判明した。
【原因】〈1〉明石市民で、同市内において被災し、搬送先の神戸市内の病院で死亡した1人が明石市で計上されていなかった。
〈2〉明石市民で、神戸市内において被災し、死亡した2人が神戸市に計上されていなかった。
(3) その結果、震災による兵庫県の死者数は6,401人から6,402人となる。
区分 |
増(人) |
減(人) |
増減 |
||
神戸市 |
明石市 |
神戸市 |
明石市 |
||
重複計上 |
― |
― |
△2 |
― |
△2 |
計上漏れ |
2 |
1 |
― |
― |
3 |
計 |
2 |
1 |
△2 |
― |
1 |
2 調査項目ごとの内訳
(1) 市別内訳【単位:人、(%)】
市町名 |
死者数 |
|
神戸市 |
4,564(71.29) |
|
尼崎市 |
49( 0.77) |
|
西宮市 |
1,126(17.59) |
|
芦屋市 |
443( 6.92) |
|
伊丹市 |
22( 0.34) |
|
宝塚市 |
117( 1.83) |
|
川西市 |
4( 0.06) |
|
明石市 |
11( 0.17) |
|
加古川市 |
2( 0.03) |
|
三木市 |
1( 0.02) |
|
高砂市 |
1( 0.02) |
|
洲本市 |
4( 0.06) |
|
(注)淡路市 |
58( 0.91) |
|
|
(旧)津名町 |
5 |
|
(旧)淡路町 |
1 |
|
(旧)北淡町 |
39 |
|
(旧)一宮町 |
13 |
合計 |
6,402(100.00) |
(注)平成17年4月1日に合併したことによる。
(2) 性別【単位:人、(%)】
性別 |
死者数 |
男性 |
2,713(42.38) |
女性 |
3,680(57.48) |
不明 |
9 ( 0.14) |
合計 |
6,402 (100.00) |
(3) 死亡年月日 【単位:人、(%)】
死亡年月日 |
死者数 |
|||
1995年1月17日 |
4,978 |
( |
77.76 |
) |
1月18日 |
197 |
( |
3.08 |
) |
1月19日 |
50 |
( |
0.78 |
) |
1月20日 |
48 |
( |
0.75 |
) |
1月21日 |
34 |
( |
0.53 |
) |
1月22日 |
35 |
( |
0.55 |
) |
1月23日 |
39 |
( |
0.61 |
) |
1月24日 |
23 |
( |
0.36 |
) |
1月25日 |
25 |
( |
0.39 |
) |
1月26日 |
35 |
( |
0.55 |
) |
1月27日 |
30 |
( |
0.47 |
) |
1月28日 |
30 |
( |
0.47 |
) |
1月29日 |
19 |
( |
0.30 |
) |
1月30日 |
23 |
( |
0.36 |
) |
1月31日 |
12 |
( |
0.19 |
) |
2月1日以降 |
583 |
( |
9.11 |
) |
不明 |
241 |
( |
3.76 |
) |
合計 |
6,402 |
( |
100.00 |
) |
(4) 死亡時年齢【単位:人、(%)】
死亡時年齢 |
男性 |
女性 |
合計 |
|||
0歳~4歳 |
67 |
55 |
122 |
( |
1.91 |
) |
5歳~9歳 |
64 |
66 |
130 |
( |
2.03 |
) |
10歳~14歳 |
66 |
79 |
145 |
( |
2.26 |
) |
15歳~19歳 |
70 |
102 |
172 |
( |
2.69 |
) |
20歳~24歳 |
151 |
148 |
299 |
( |
4.67 |
) |
25歳~29歳 |
81 |
92 |
173 |
( |
2.70 |
) |
30歳~34歳 |
60 |
85 |
145 |
( |
2.26 |
) |
35歳~39歳 |
62 |
57 |
119 |
( |
1.86 |
) |
40歳~44歳 |
97 |
109 |
206 |
( |
3.22 |
) |
45歳~49歳 |
118 |
162 |
280 |
( |
4.37 |
) |
50歳~54歳 |
173 |
236 |
409 |
( |
6.39 |
) |
55歳~59歳 |
212 |
249 |
461 |
( |
7.20 |
) |
60歳~64歳 |
261 |
299 |
560 |
( |
8.75 |
) |
65歳~69歳 |
272 |
385 |
657 |
( |
10.26 |
) |
70歳~74歳 |
266 |
411 |
677 |
( |
10.57 |
) |
75歳~79歳 |
222 |
369 |
591 |
( |
9.23 |
) |
80歳~84歳 |
264 |
413 |
677 |
( |
10.57 |
) |
85歳~89歳 |
155 |
242 |
397 |
( |
6.20 |
) |
90歳~94歳 |
39 |
100 |
139 |
( |
2.17 |
) |
95歳~99歳 |
9 |
19 |
28 |
( |
0.44 |
) |
100歳~ |
4 |
2 |
6 |
( |
0.09 |
) |
性別及び死亡時年齢不明 |
9 |
( |
0.14 |
) |
||
合計 |
2,713 |
3,680 |
6,402 |
(100.00) |
(5) 直接死・関連死 【単位:人、(%)】
区分 |
死者数 |
直接死 |
5,483(85.65) |
関連死 |
919(14.35) |
合計 |
6,402(100.00) |
(6) 国籍【単位:人、(%)】
国籍 |
死者数 |
日本 |
6,231(97.33) |
韓国・朝鮮 |
107( 1.67) |
中国 |
40( 0.62) |
ブラジル |
8( 0.12) |
ミャンマー |
3( 0.05) |
アメリカ合衆国 |
2( 0.03) |
フィリピン |
1( 0.02) |
オーストラリア |
1( 0.02) |
不明 |
9( 0.14) |
合計 |
6,402(100.00) |
(7) 直接死の死因【単位:人、(%)】
死因 |
死者数 |
窒息・圧死 |
3,979 (72.57) |
外傷性ショック |
425 (7.75) |
焼死 |
403 (7.35) |
頭・頸部損傷 |
172 (3.14) |
内臓損傷 |
68 (1.24) |
その他 |
143 (2.61) |
不詳及び不明 |
293 (5.34) |
合計 |
5,483(100.00) |
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