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兵庫県は、北は日本海に、南は瀬戸内海に面し、太平洋にも開けています。日本海や瀬戸内海には多くの川が流れこんでいます。それぞれの海や川ではさまざまな魚がとれます。
また、日本海や瀬戸内海に流れこむいくつもの川にもたくさんの魚がいます。このように豊かな海や川にめぐまれた兵庫県では、昔からいろいろな漁法が工夫され、漁業が発展してきました。
冬に風や波が激しく、浅瀬が少ない日本海では、大型船による底びきあみ漁業や、かにかご漁業などの沖合漁業を中心に、沿岸では、いかつり漁業などがいとなまれています。
水深100~600メートルの海底であみをひき、ズワイガニ、カレイ類、ハタハタ、ホタルイカなどをとります。漁は9月から翌年の5月まで行われます。
サバなどのえさを入れたかごをロープに200個ほどつるして水深800~2,000メートルの海底にしずめ、ベニズワイガニをさそいこんでとります。
夜にとても明るいランプで海面を照らしてスルメイカなどを集めます。集まったイカを「イカ(つり)ロボット」と呼ばれる自動いかつり機がつりあげます。
兵庫県は瀬戸内海の東にあり、一年中気候がおだやかで、小型船による底びきあみ漁業、船びきあみ漁業、つり漁業などの漁業と、ノリやカキなどの養殖業が行われています。
海底をあみでひき、カレイ類、エビ類、アナゴ、タコ、スズキなどをとります。地域や季節によってとれる魚が変わるので、海底をひくしかけやあみの目の大きさ、形にはいろいろな種類があります。
2せきの漁船を使って、海面近くを大きなあみをひき、イカナゴやシラス(カタクチイワシの稚魚)をとります。とれた魚は、あみをひく船とは別のもう1せきの船が、新鮮なうちに漁港へ出荷します。
栽培漁業は、陸上の水そうで卵から育てた稚魚や稚ガニを海に放流して、大きく育ててからとる漁業です。兵庫県の栽培漁業センターでは、マダイ、ヒラメ、マコガレイ、オニオコゼ、ガザミ、クルマエビ、クロアワビ、サザエの稚魚や稚ガニ、稚貝を育て、日本海や瀬戸内海に放流しています。
養殖業は、魚や貝、海そうなどを漁業者が育てる漁業です。おもに瀬戸内海で行われ、瀬戸内海ではノリの養殖がもっともさかんです。兵庫県のノリ養殖は昭和40年代(1965年ごろ)からさかんになり、現在は全国一をあらそう水あげ量となっています。11月から翌年5月まで各地の海で、ノリを育てるあみを海にうかべる「うきながし」という方法で養殖しています。
大きな川ではアユを中心につりがさかんなため、アユなどの稚魚を毎年たくさん放流しています。また、但馬地域を中心にニジマスやアマゴの養殖業も行われています。
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