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JR加古川線で期間限定のラッピング列車が運行していることをご存じですか?
100年前の1924年12月27日に野村駅(現・西脇市駅)~谷川駅が延伸され、加古川駅~谷川駅が全線開業した加古川線は、当時播州鉄道という名称で蒸気機関車を運行していました。
のどかな田園風景のなかをもくもくと黒煙を吐いて突き進んでいく蒸気機関車を人々はどのような想いを持って見ていたのでしょうか、興味深いところです。「野良仕事を休んで弁当持ちで恐る恐る汽車の通過を喜んだ」と「播州・播但鉄道の研究」(岡本勲・著)に記されているように、“恐る恐る”が当時の人々の正直な気持ちだったのかもしれません。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、JR神戸線が寸断されたため、加古川線が迂回路線として人や貨物の輸送に非常に重要な役割を果たしたことを記憶されている方も多いと思います。
そんな加古川線は、西脇市駅から谷川駅間が、JR西日本では利用が少ない路線の一つとされておりますが、沿線市やJR西日本、利用者、県民局等で組織するワーキングチームを立ち上げ、利用促進に向けた取り組み等を検討しています。
7月7日(日曜日)には、西脇市駅で全線開業100周年を記念するイベントが開かれました。鉄道好きとして知られる俳優・ミュージシャンの六角精児さんが出席され、「出発進行!」のジェスチャーでイベントが盛り上がり、「100周年を機に、地元の人が路線の価値を改めて知ることが大切」などのメッセージもいただきました。
加古川線では来年2月末頃までの期間限定で100周年記念ラッピング列車が運行されています。このラッピング列車は、「ありがとう&おめでとう加古川線全線開業100周年」の文字と西脇市のマスコットキャラクター“にっしー”と丹波市の”ちーたん”が車体に描かれ、ヘッドマークは、100周年のロゴがかかげられています。
7月1日~9月30日は、一部の特急「こうのとり」号が谷川駅に臨時停車します。
北播磨県民局長 成田 徹一
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