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更新日:2024年8月31日

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兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」秋季企画展「龍虎の鏡」(加西市)

加西分館「古代鏡展示館」秋季企画展「龍虎の鏡」(加西市)

龍虎の鏡

概要

想像上の生物「龍」と実在する動物「虎」を組み合わせた「龍虎」の図像は、古くから絵画や器物等に数多く表され、モチーフや表現として現在も色褪せません。

また、言葉としての「龍虎」は、拮抗する力をもつ二人の強者にたとえられ、龍と虎が対峙する姿は豪傑同士が争うイメージを彷彿とさせます。

漢時代(紀元前202年~後220年)の銅鏡では、龍と虎の組み合わせは辟邪(魔除け)の効果をもたらす図像として表されます。そして、当時の思想を背景に鏡の紋様が創造されていくなかで「龍虎」の図像は様々な姿を見せていきます。

本展では、所蔵する鏡の中から、龍と虎の図像が組み合わされた作品を中心に取り上げ、鏡における龍虎の様々な表現と関連文化について紹介します。


〈おすすめの展示品〉

1.盤龍鏡(ばんりゅうきょう)

龍と虎が鈕(ちゅう)の下から上半身をのぞかせ、顔を対向させた浮彫表現を主紋とした鏡で、龍虎の威力による辟邪のはたらきが期待されたと考えられている。本作品は、左上に虎、右上に1本角の龍が互いに噛みつかんばかりに開口し、顔を向かい合わせている。虎は首から肩部分だけの表現で、紐の左右と下からのぞく足や尾は、鱗を持つ龍の体となっている。龍の足先は2本指で、指先には人間と同じような爪が表されている。小さな直径の鏡だが、迫力ある龍虎の表現は注目される。

2.画像鏡(がぞうきょう)

本作品は神仙世界の様子が表されている。鈕の下には不老不死を司る西王母(せいおうぼ)がおり、周囲には3人の侍者が配置されている。紐を挟んだ反対側には1本角の獣像が表され、大口を開けて牙をむいている。その背後には仙人の姿が見える。

龍虎は、辟邪の役割をはたす四神の青龍・白虎を表すとみられ、西王母の左右を守護するように配置される。左の青龍は長い首を後ろに回して1本角の獣と顔を向かい合わせているのに対し、右の白虎は顔をこちら向けている。白虎の顔は、丸い両目で口角を上げ、牙をむくが、笑い顔のようなユニークな表情をみせる。

3.交頸双龍紋鏡(こうけいそうりゅうもんきょう)

盛唐期(8世紀前半)には、鏡の紋様に虎の姿は見られなくなり、龍紋を単独で表す鏡が盛行する。龍紋は皇帝を象徴する「飛龍」を表すと考えられ、龍紋の鏡は「天子の鏡」と呼ばれた。龍を取り囲む飛雲紋は、天に昇る飛龍に応じて現れた「景雲」(めでたい兆しを示す雲)を表す。

本作品は2体の龍が首を絡めた交頸の表現で、「夫婦和合」の効果が期待された可能性がある。

【観覧時間】午前9時~午後5時※入館は午後4時30分まで(県立フラワーセンター入園は午後4時まで、退園は午後5時まで)

【休館日】水曜日(ただし10月20日(日曜日)~11月24日(日曜日)は無休〔菊花展開催〕)

その他メンテナンス休館(12月20日~)、年末年始休館あり

【観覧料】100円(高校生以下無料)障害者手帳提示及びミライロID提示による減免あり

別途フラワーセンター入園料(一般500円など)が必要

関連行事

講演会「漢代の龍虎の世界」(事前予約が必要)

日時:令和6年12月7日(土曜日)13時30分~15時00分

講師:森下章司(大手前大学国際日本学部教授)

予約:令和6年11月9日(土曜日)~

内容:古代中国鏡研究の第一人者を講師に迎え、漢代の龍虎をテーマとして講演します。

講演会「龍虎の鏡」(事前予約が必要)

日時:1.令和6年11月23日(土曜日)、2.令和7年1月11日(土曜日)各日13時30分~15時00分

講師:垣内拓郎(当館学芸員)

予約:1.令和6年10月26日(土曜日)~、2.令和6年11月30日(土曜日)~

内容:展示担当の学芸員が展示内容を中心に作品の注目点や関連事項について掘り下げて講演します。講演後、希望者には展示室にて実物を目の前に個別解説等を行います。(展示室入室は観覧料必要)

〔講演会はいずれも古代鏡展示館2階第1会議室〕〔定員は先着20名〕

学芸員による「ギャラリー・トーク」(事前予約は不要、観覧券が必要)

9月28日(土曜日)、10月19日(土曜日)、12月14日(土曜日)、2月15日(土曜日)3月8日(土曜日)各日とも13時30分~14時00分展示室

主に企画展について作品鑑賞を交えながら解説します。

冬季スポット展示「干支・巳」(事前予約は不要、観覧券が必要)

日時:令和7年1月4日(土曜日)~3月9日(日曜日)

場所:展示室

内容:所蔵鏡の中から令和7年の干支「巳」=ヘビが描かれた鏡を紹介します。


〔展覧会の概要、関連行事などの詳細については、別添のチラシをご覧ください。〕

盤龍鏡(ばんりゅうきょう)

盤龍鏡(ばんりゅうきょう)年代:後漢

画像鏡

画像鏡(がぞうきょう)年代:後漢

交頸双龍紋鏡

交頸双龍紋鏡(こうけいそうりゅうもんきょう)年代:唐

開催期間

  • 2024年9月14日(土曜日)~2025年3月9日(日曜日)

開催場所

会場名 兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」
会場住所 兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1(県立フラワーセンター内)
会場へのアクセス

【車】(無料駐車場あり)

中国自動車道加西インターから南へ3km

山陽自動車道加古川北インターから北へ9km

加古川バイパス加古川西ランプから北へ17km

【電車】

北条鉄道北条町駅からタクシー又はバスを利用

その他アクセスについては、加西分館ホームページをご覧ください。

交通手段

上記会場へのアクセスをご覧ください。

お問い合わせ先

主催者名 兵庫県立考古博物館加西分館「古代鏡展示館」
住所 兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1(県立フラワーセンター内)
電話 0790-47-2212
FAX 0790-47-2213

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お問い合わせ

部署名:兵庫県立考古博物館   加西分館「古代鏡展示館」

電話:0790-47-2212

FAX:0790-47-2213

Eメール:Kokohakubutsukan@pref.hyogo.lg.jp